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日経記事;『統計の主役交代 コロナで加速 急激な景気変動、政府追いつけず民頼み』に関する考察 [情報調査]

                                                    2021年11月22日


皆様、

こんにちは。

グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。

 

1122日付の日経新聞に、『統計の主役交代 コロナで加速 急激な景気変動、政府追いつけず民頼み』のタイトルで記事が掲載されました。

 

本日は、この記事に関して考えを述べます。

 

本記事の冒頭部分は、以下の通りです。

『新型コロナウイルス禍をきっかけに民間データが政策現場に急速に普及している。代表格は携帯電話の位置情報やクレジットカードの決済情報など。いずれも経済の動きをリアルタイムでつかめるのが特長だ。国内総生産(GDP)をはじめ旧来の公的統計は集計・公表に時間がかかり、景気のめまぐるしい変化に追いつけなくなっている。。。』

 

私は、ベンチャー・中小企業の経営支援を行うため、頻繁に統計資料を活用しています。私が様々な統計資料の中で、最も信頼しているのは政府や官公庁が発表する統計資料・データです。

 

政府統計は、下記のe-Stat(政府統計の総合窓口)Webサイトから閲覧・収集できます。

https://www.e-stat.go.jp/  

 

政府は統計法に基づいて、国内の社会的、あるいは経済的な事象を客観的な数値を把握するため、各種調査を行い統計資料・データを収集、公表しています。

 

ちなみに、「統計法」は、以下の目的達成のために設けられています。

●統計の真実性を確保し、統計調査の重複を除き、統計の体系を整備し、及び統計制度の改善発達を図る。

●経済政策の一貫性を保ち、国民経済の健全な発展及び国民生活の向上に寄与。など

 

統計法の実施に関する予算は、平成元年年度で総額約377億円となっています。

 

政府や官公庁統計資料・データの特徴は、一般的に以下の通りです。

●調査の規模が大きく、精度が高い

●時系列データが取れる

●長期傾向をつかめる

●過去との比較が可能、地域別、月別比較が可能、需要予測の基礎データとなる

●調査結果の一貫性が高く、客観性・信頼性が高い

●調査範囲・種類が広い

●各省庁の政策決定の基礎データとなっている、など

 

一方、政府や官公庁の統計資料・データは、調査から集計、公表まで長時間を要するなどの課題があります。

 

本日の記事で指摘していますように、今まで政府の景気判断は、総務省の家計調査などをベースに行ってきました。しかし、「この統計は10月の月例報告の時点では宣言下の8月分の数字しか出ておらず、足元の消費動向を判断する材料にはできなかった」と書かれています。

 

また、現在の家計調査の対象項目が、国民生活の実態をきちんと把握できていない、などの指摘があります。

 

現在、インターネットやITの急速な普及などにより、短期間に国内の社会・経済状況が短期間に動いており、政府の既存の統計調査では、このような急激な変化を把握することは困難です。

 

ネット調査会社のマクロミル社は、20211015日に内閣府公表資料に、定点観測調査データ「Macromill Weekly Index」が採用されたと、下記のWebサイトにてプレスリリースを行いました。

https://www.macromill.com/press/info/20201222.html 

 

政府が公表する「月例経済報告等に関する関係閣僚会議資料」に、定点観測調査データ「Macromill Weekly Index」が採用されました。

 

私は、この政府の動きについて、賛成します。既存の政府や官公庁統計資料・データを、補完するものとして、今後、政府の必要性や事業環境に応じて、より積極的に活用してもらいたいと考えます。

 

私は、支援先企業の必要性に応じて、新規事業の立上や、国内外の販路開拓・集客時に、マクロミルなどのネットリサーチを活用しています。

 

現在、国内には、マクロミル以外に、楽天インサイト、NTTコムリサーチ、クロス・マーケティング、インテージなどのネットリサーチ会社があります。

 

上記ネットリサーチ会社は、モニター対象者や得意分野が各々異なっています。私は、支援先企業の状況に応じて、適切なリサーチ会社を活用しています。

 

本日の記事によりますと、現在の政府の統計調査のやり方は、紙ベースで調査票の作成、郵送での調査依頼、郵送での質問結果の回収というアナログのやり方が主流となっています。

 

このような状況下、短期間に変化する経済や市場環境を的確に把握するため、民間調査機関との連携や、インターネットやITを活用した統計手法の導入の必要性などを指摘しています。

 

ところで、公益財団法人 NIRA総合研究開発機構(略称:NIRA総研)が、20211112日に発表しました興味深いレポートがあります。

 

当該レポートのタイトルは、「インターネット調査のサンプル特性 国勢調査・面接調査との比較」です。このレポートが掲載されているWebサイトのURLは以下の通りです。

https://www.nira.or.jp/paper/article/2021/wp01.html 

 

このレポートによると、同一の質問項目によって構成される、無作為抽出に基づく面接調査と性別・年齢層で回収目標数を割り付けたインターネット調査を同時に実施し、国勢調査との共通項目と合わせて比較した結果、下記の結果が導かれています。

 

『分析の結果、インターネット調査の回答者には一定の省力回答者が含まれ、国勢調査と比べて大都市居住者が多く、学歴も高いという特徴のほか、面接調査回答者と比べて外向性・協調性が低く、神経症的傾向が高いというパーソナリティの特性が分かった。一方、面接調査にも、国勢調査よりも「持ち家率」が高いといったバイアスがあり、無作為抽出に基づく調査結果を「正解」とするインターネット調査の補正には注意が必要なことが示唆される。』

 

当該レポートの詳細は、上記Webサイトをご覧ください。

 

要は、使用者が、政府や官公庁の統計資料・データや、ネットリサーチ会社の調査結果は、それぞれの特徴、限界点、正確性、一貫性、客観性、合理性などを考慮して、当該データを確認・活用することが重要になります。

 

よろしくお願いいたします。

 

グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

 

 


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『調べる』ことの意味や効果的な対処法について [情報調査]

                   2010年11月21日

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。


今週の11月27日(土)に10時から17時までの6時間セミナーを予定しています。
インターネット上に存在する情報・データ(2次データといいます。)を活用して行う、情報収集・検索、調査・分析体験セミナーです。

座学形式のセミナーではありません。

このセミナーは、会場でインターネットにつながったパソコンを各受講生操作してもらいながら、Webサイトからデータ・情報検索、収集、分析を体験して、スキルを身につけてもらうワークショップ形式のものです。

セミナータイトルは、以下の通りです。

『~「調べる」とはこういうことだったのか! ~ 「ネットで入手できるデータを活用した効率的・効果的なマーケティングリサーチ」「データの在りか」「探しかた」「調査の注意点」が分かる』
 
特徴は以下のようになります。
・ハンズオン形式(実際に操作していただきながら講義を進行)
・事例・ケーススタディ、実習を多く取り上げることによる高い学習効果

受講生と講師がほぼ一対一の関係になって行うセミナーのため、少人数の募集を何時も行っており、今回も既に満席になっています。
セミナー開催者の「ビジネスITアカデミー」によりますと、もう1名くらいの受講生は受け入れ可能だそうです。

是非本セミナーを受けたいと思われる方は、下記Webサイトからセミナー開催者にご連絡願います。

今年の春に行ったセミナー、非常に高いご評価を頂きました。

「調べて、分析しまとめる」事は、理論ではなくスキルです。
本セミナーでは、そのスキルを基礎から学んで体得してもらう事が主目的です。

セミナーの詳細や申し込み方法は、下記Webサイトをご覧下さい。
URL;http://seminar.bit-a.jp/openseminar/marketing20101127.html


さて私は、ほぼ毎日『調べ事』を行っています。

自分の業務遂行のためや、クライアント企業からの依頼で行ったりと理由は様々です。
漫然と情報収集を行いますと、時間がいくらあっても足りなくなります。

如何に効率よく収集・検索を行うかが重要と考えます。
幾つかのノウハウがあります。

その一つに、「仮設検証法」があります。
仮説を作り、情報・データを収集、分析した結果で、仮説が実態と同じかどうか確認するやり方です。
仮説に正解はありませんので、仮説にあった分析結果が得られない場合、再度仮設作成を行います。

この辺のニュアンスは、文章だけだと伝えることがしょうしょう難しいですね。
一番いいのは、私が行うセミナーを受講して頂くことですが、これは皆様にとって難しいと思います。
セミナーの開催は、半年に1回の頻度で行っていますし、募集人員も少ないですので。。。

上記の他に、調べる行為の効率を上げる方法があります。
例えば、ビジネスの場合、調べる項目は、通常「企業」、「人」、「業界」、「市場」、「商品・サービス」、「顧客」が対象になります。

これらの情報源リストを作っておくと、調査目的によってわりと迅速に必要な情報を集めることが出来ます。

各自で工夫して効率アップを図りましょう。

なお、自分の情報サーチの考え方ややり方を確認する(棚卸する・点検する)ことをお考えの方には、下記書籍をお読みになることをお薦めします。

◆『情報調査力のプロフェッショナル―ビジネスの質を高める「調べる力」 』 
著者:上野 佳恵 氏
発行所:ダイヤモンド社

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


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情報収集のチェックポイント・やり方について [情報調査]

                                                     2010年9月16日

皆様、

おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

昨日、ブログにて「調べる」ことについて書きました。
本日は、その中の情報収集について述べます。

「情報収集する」ことは、統計調査結果や、会社や業界団体のWebサイト、調査報告書、新聞記事などから、情報を集めることです。

情報の収集先について説明いたします。

1.政府統計(国、自冶体)

業界全体の出荷数量・金額や、事業者数などの統計データを見れます。
見るときには、各データの定義について確認する事が必要です。例えば、『生産数量』と『出荷数量』の違いなど。

市場全体、或いは、業界全体の規模や傾向を見れます。
データ自身は、国や自冶体のWebサイトから見れますし、ダウンロードできます。

2.業界全体の統計・資料

自動車や電気電子機器などの業界団体がまとめている統計・資料で、業界固有の詳細なデータを入手できます。
このデータも殆どの場合、業界団体のWebサイトからダウンロードできます。

また、業界団体の図書館から、Webサイト上にはない数量以外の定性的な情報が書いてあります業界紙を閲覧できる場合があります。

3.民間調査会社の市場調査レポート

基本的には、有償です。
業界、市場、企業、商品・サービス、顧客などについて、詳細に調べてあり、将来の市場動向・予測についても書かれています。

調べる項目がはっきりしている場合、ピンポイントで必要な情報を入手可能になります。
但し、最新のレポートが無い場合もあります。
また、調査会社により、レポート内容の質的な差がありますので、どの会社のレポートを使うかについて注意する必要があります。

4.新聞・雑誌記事

最新の情報を得る事ができます。
日経や朝日などの全国紙や大手企業が発行する雑誌や、業界団体や第三者機関が発行している新聞・雑誌が対象になります。

記事の内容に偏りがある場合がありますが、即効性に優れ、最新の情報を入手できる事が魅力です。

5.図書館

国会図書館やJETRO(日本貿易振興機構)図書館;ビジネスライブラリー、或いは業界団体の図書館などで、雑誌や書籍、各種調査レポートを閲覧できます。
Webサイトに保存している書籍などのリストが閲覧できますので、読みたいものが見つかったら、図書館に行って内容を読んだり、コピーを取る事が可能です。

6.インタビュー・面談・ヒアリング

1~5項までの情報・データを『2次データ』と言います。この言い方は、加工されたデータを意味しています。
この『2次データ』から得られない情報や補足する必要がある場合、業界や市場を良く知っている人から直接聞き出す方法があります。

この情報を『1次データ』と呼びます。人から直接聞ける情報から聞けるものであるため、このような言い方をします。

限られた時間内に聞く必要がありますので、『2次データ』から調べた事に基づいて、質問事項を良く事前検討して行う事が重要です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


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『調べる』スキルの獲得・向上に関するポイントについて [情報調査]

                2010年9月15日

皆様、
おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

昨日、9月14日(火)に横浜関内で「インターネットで入手できるデータを活用した効率的・効果的な市場調査」セミナーを開催しました。

受講者数は、約20名でした。

セミナー後のアンケート結果を見ますと、総じてセミナー内容についてご満足いただけたと考えています。
今後、更にブラッシュアップして、セミナー内容の充実を図ります。

11月27日(土)に10時から17時までの6時間セミナーを予定しています。
これは、座学では無くてネットにつながったパソコンを操作してもらいながら、Webサイトからデータ・情報検索、収集を体験して、スキルを身につけてもらうワークショップ形式のセミナーです。

セミナータイトルは、以下の通りです。

『~「調べる」とはこういうことだったのか! ~ 「ネットで入手できるデータを活用した効率的・効果的なマーケティングリサーチ」「データの在りか」「探しかた」「調査の注意点」が分かる』
 
特徴は以下のようになります。
・ハンズオン形式(実際に操作していただきながら講義を進行)
・事例・ケーススタディ、実習を多く取り上げることによる高い学習効果

今年の春に行って、非常に高いご評価を頂きました。

「調べて、分析しまとめる」事は、理論ではなくスキルです。
本セミナーでは、そのスキルを基礎から学んで体得してもらう事が主目的です。

セミナーの詳細や申し込み方法は、下記Webサイトをご覧下さい。
URL;http://seminar.bit-a.jp/openseminar/marketing20101127.html


さて、本日は、『調べる』スキルの獲得について考えを述べます。
これについては、昨日のセミナーでも質問がありました。

調べる事について、これをやれば完璧だと言う方法はありません。
しかし、向上させる方法はあります。以下の通りです。

1.何について調べるか、調べる項目と自分が現在知っていることを明確に理解する。
漠然と調べたいでは、作業が膨大になり、得られる結果も限られます。

調べるには目的があります。
この目的と調べる範囲や項目をリストアップしましょう。

ビジネスの場合、調べる項目は、「企業」、「人」、「業界」、「市場」、「商品・サービス」、「顧客」が対象になります。

2.自分の情報源リストを作り、維持強化する。
ビジネスの場合、所属する業界や市場の「常識」があります。この「常識」に基づいて、自分の情報源リストを作って、ここから1項であげた調べる項目の情報収集を行います。

情報源リストは、常に最新のものにしておく事が大事です。

3.情報の収集

統計調査結果や、会社や業界団体のWebサイト、調査報告書、新聞記事などから、情報集を行います。

4.分析・検証・判断

得られた情報を整理し、過不足分や客観的かどうか、一貫性があるかどうかなどの観点から、情報を取捨選択し、検討、分析します。

5.4項のあとに、2項の情報源リストの更新を行い、不要なものの削除と新規に必要なものの追加を行います。
Webサイト上の情報の中には、ある時期、サイト上で閲覧できても、検索エンジなどの変更で見えなくなることがあります。

そこで、重要な情報は電子化しておき、手元のパソコンや外部ハードディスクに貯めておくようにします。
この時に自分で分類分けしておき、後で検索しやすくしておく事が大事です。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


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『Yahoo! JAPANが米グーグルの検索エンジンを採用』に関する考察 [情報調査]

                                              2010年7月28日

皆様、

こんにちは。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

7月27日に、『Yahoo! JAPANが米グーグルの検索エンジンを採用』との記事が発表されました。

インタネットを使って情報やデータ収集を行っている立場から考えを述べます。

私は、日本国内の情報を検索する時に、以下のように使い分けています。

◆グーグル;ビジネス全般、技術、開発、設計、製造などの分野での収集に活用

◆Yahoo! JAPAN;飲食店、物販、流通業などの分野での収集に活用

これは、Yahoo! JAPANの検索市場でのシェアが50~60%のシェアを持っており、特に上記分野での情報に強みを持っているためです。
若い人や女性は、Yahoo! JAPANの検索画面の方が見やすいと評価していることにもよります。

Yahoo! JAPANが、グーグルの検索エンジンを採用すると、同じ検索条件を入れれば、Yahoo! JAPANとグーグルは同じ検索結果を表示する事になります。

検索機能を使っている立場からは、どちらのWebサイトから行っても同じ情報にたどり着けるますので、使い勝手が良くなると思います。

片一方、上記のように対象物によってはYahoo! JAPANの方が有効な情報を入手しやすかった事も事実です。
その観点から、飲食店、物販、流通業などの分野での検索に強かったYahoo! JAPANが検索エンジンを変更する事は、しょうしょう残念です。

私の場合、日本以外の地域の情報集する時は、グーグル、米YahooのWebサイトから並行して集めます。米Yahooは、マイクロソフトの検索エンジンを使用していますので、同じ検索条件で違った情報を集められるからです。

検索技術がインターネット世界を牛耳ることは、決してオーバーな表現ではないと考えています。
個人的には、1社の検索エンジンがインターネットで独占的に使われる事に抵抗があります。
しかし、競争の結果、グーグルが検索エンジンの覇者になりつつあるのは間違いありません。現時点では、グーグルの優位性は動きません。


グーグルが、検索エンジンの改良を継続して行う事を期待します。
情報の宇宙から必要なものがより効率的に得られれば、利便性や効率アップに貢献する事は確かです。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


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調査とネット検索の違いについて [情報調査]

                           2010年5月5日 

皆様、こんにちは。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

本日は、調査について書きます。
最近、調査とインターネット検索(ネット検索)の違いについて何度か質問を受けました。
私は、調査は「目的や調査後の実行を考えて調べること」で、検索は、調査を行う方法の一つで情報やデータを収集する事と、回答しました。

その後に、でも「調査」は調べることであり、「検索」も調べることなので、両方とも意味は同じではないかと再度問い合わせがありました。


そこで、今回は山本が自分の経験や今の仕事で行っているやり方に基づいて、「調査」について説明することにしました。

「調査」について語るときに、何時も頭の中に出てくるのは、私のセミナー受講生に読書することを薦めている、上野 佳恵氏が書かれた 『情報調査力のプロフェッショナルビジネスの質を高める「調べる力」 』  です。
URL;http://www.amazon.co.jp/dp/4478490538?tag=bita0e2-22&camp=243&creative=1615&linkCode=as1&creativeASIN=4478490538&adid=139EGGDDGM2QJ4TJ9W6S&


上野氏は、この著書の中で「調べるサイクル」すなわち、調査するサイクルについて以下のように記述しています。

1.知識ギャップの認識

2.自分の情報源リストとのすり合わせ

3.情報の獲得

4.検証・判断

5.伝達

6.自分の情報源リストの整備

1に戻る

このプロセスをビジネスの現場にあてはめて考えると、以下のようになります。

ある事柄について調べる、たとえば、“競合他社の状況”について調べることとします。

1.知識ギャップの認識;自分の持っている情報と調べる事柄を明確化します。
例えば、(1)事業内容、(2)業績、(3)競合商品やサービスの内容、(4)組織、(5)研究開発体制、(6)販売・サービス体制、など

2.自分の情報源リストとのすり合わせ;1項の調べなければならない項目について、自分がどの程度知っているか確認し(情報源リストの棚卸)、新規に調べる項目をリストアップする。ここでは、1項の(1)から(6)項までの全てとします。

3.情報の獲得;調べる項目の獲得をネット検索、図書館、業界新聞などから行う。この時にもっとも便利なのが“ネット検索”です。GoogleやYahooの検索エンジンを使って情報収集を行います。
ネット検索では、企業名を入れて当該会社のWebサイトに行ったり、競合商品・サービスに対する評価やコメントなどを入手するように調べます。

4.検証・判断;収集・獲得した情報の内容・信頼性を確認します。確認した情報を使って、調べる事柄のまとめを行います。今回の事例では、競合他社の状況を(1)から(6)項までの観点からまとめます。

5.伝達;まとめた情報を上司や関係者に報告・説明します。

6.自分の情報源リストの整備;今回調べた情報源が新規のものであれば、自分のデータベースとしての引き出しを更新しておきます。また、過去調べた内容自体も最新のものにしておきます。この作業を積み上げていくと、自分のデータベースの強化が図られ、次回の作業時間の短縮につながります。


上野氏は、上記調べるステップ全てが、「調査」であると述べています。
私もこの考えに賛成です。

「ネット検索する」行為は、上記3項の“情報の獲得”になり、調査行為全体の一部分となります。


よろしくお願いいたします。
以上、

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


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