So-net無料ブログ作成
事業再生、集中と選択 ブログトップ

日経記事;『日米欧の自動車大手 7万人削減リーマン時に迫る EVにらみ構造改革』に関する考察 [事業再生、集中と選択]

                                 2019年11月17日


皆様、
こんにちは。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。


11月17日付の日経新聞に、『日米欧の自動車大手 7万人削減リーマン時に迫る EVにらみ構造改革』のタイトルで記事が掲載されました。


本日は、この記事に関して考えを述べます。


本記事の冒頭部分は、以下の通りです。
『米ゼネラル・モーターズ(GM)など日米欧の自動車大手が人員削減を始めた。削減策の合計人数は7万人超となり、リーマン・ショック直後の10万人超に迫る。景気の減速感などによる新車販売台数の減少に加え、電動自動車(EV)など次世代車に転じていく構造変革に動きつつある。部品メーカーなど裾野が広い自動車業界の人員削減は雇用環境の改善に影を落とす。。。』


私が以前勤めていましたAV家電メーカーは、米MictosoftがWindows95を市場投入以降、米IT企業の猛攻を受けた結果、深刻な事態に直面しました。


当時、私が勤めていましたメーカーには、プログラマーやソフトウェア技術者は、数多くいませんでした。当時の技術者の多くは、電気回路や機械関係の分野の人たちで占められていました。


米IT企業は、パソコンやソフトウエアを駆使して、我々の既存事業基盤を急速に破壊・再構築する動きを加速して実行しました。


その結果、多くの国内AV家電メーカーは、既存事業基盤を失い、売上不振に陥りました。


私が会社勤務した最後の10年間は、集中と選択作業の真っただ中にいました。既存事業からの撤退、子会社のリストラを行って、固定費削減をしました。


その一方、新規事業を短期間に立ち上げるため、海外ITベンチャー・中小企業の買収や、これらの企業との協業・連携(アライアンス)を、積極的に行いました。


企業にとって、既存事業基盤を短期間に失うことは、耐えられないことです。自信を失いながらも、歯を食いしばってプログラマーやソフトウエア技術者を獲得するために、数多くの企業買収やアライアンスを行いました。


本日の記事に書いてありますことは、かってAV家電業界で直面したことが、自動車業界で2~3年前から起こっていることを示しています。


現在のガソリンエンジン車は、高度な機械および制御技術で成り立っています。しかし、CO2削減などの環境負荷負荷低減の動きは、自動車業界に深刻な影響を与えています。


今後の自動車の主役は、ガソリンエンジン車ではなく、電気自動車(EV)や水素燃料電池車などの環境対応車になります。


しかも、米大手IT企業のGoogleは、自動運転機能付EVの開発・実用化を積極的に行っています。


米大手EVメーカーであるテスラモーターズの動き方を見ると、Googleと同じような自動運転機能付EVの開発・実用化を行っています。


トヨタ、ホンダ、日産、米GM、独フォルクスワーゲンなどの世界的な自動車メーカーは、まさに100年に1度の巨大な事業基盤変化期に直面しています。


トヨタの動き方については、たびたび本ブログ・コラムで書いていますように、自動運転機能付EVの開発・実用化に向けて、多額の投資と積極的にオープンイノベーションのやり方を取り入れています。


このような自動車業界の現状では、ガソリンエンジン車を前提とした開発体制を急激に変革しないと、世界市場で勝ち残れないことは明白です。


かって私がいましたAV家電業界では、アナログ技術からデジタル技術への急速な移行を行う必要がありました。


今の自動車メーカーは、固定費削減を行いながら、自動運転機能付EVの開発・実用化に向けた新規投資を行いながら、技術者のシフトチェンジを行う必要があります。


技術者の再教育やトレーニングも必要になります。このシフトチェンジについていけない技術者は、リストラの対象になります。


また、ガソリンエンジン車の既存工場も、商品組立の方法や使用部品などが、ガソリンエンジン車とEVでは大きく異なりますので、統廃合が起こります。


自動車産業は、日本経済を支える大きな事業分野ですので、トヨタが中心となって、多少の痛みを伴いながら、シフトチェンジを行うことを期待しますし、祈念します。


集中と選択の過程にある人たちの苦労は、よく理解できます。私経験からいえますことは、各人が環境の変化に応じられるように、専門性をもつ努力を行って、違う会社や職場で、勝ち残れるように動くことの重要性です。


銀行や保険などの金融機関でも、単純な事務作業は、RPAなどに置き換えられつつあります。その結果、大量の人員が職場変更やリストラの対象になっています。


日本全体で見ますと、人手不足は深刻化しています。会社従業員に対する再教育やトレーニングは、政府や地方自治体なども積極的に動く必要があると考えます。


自動車産業のシフトチェンジは、避けて通れません。個人、会社、政府などが、積極的にかつ早急に、対応策を考えて実行することが重要であり、必要になります。


よろしくお願いいたします。


グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A 山本 雅暁

nice!(2)  コメント(0) 
共通テーマ:仕事

日経記事;『ルネサス、最大1.4万人削減 台湾企業に主力工場売却』に関する考察 [事業再生、集中と選択]

             2012年5月26日

皆様、
おはようございます。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

5月26日付の日経新聞に、『ルネサス、最大1.4万人削減 台湾企業に主力工場売却』のタイトルで記事が掲載されました。

本日はこの記事に関して考えを述べます。

記事の主な内容は以下の通りです。

『業績が悪化している半導体大手のルネサスエレクトロニクスは、主力の鶴岡工場(山形県鶴岡市)を台湾企業に売却するとともに、従業員の約3割にあたる最大約1万4千人を削減する方針を固めた。退職金などリストラ費用をまかなうには1千億円超の資本増強が必要で、主要株主のNECや日立製作所などに支援を要請する。世界首位のマイコン事業に経営資源を集中し、再建を図る。。。』


米国の市場調査会社であるIC Insightsが2012年2月に発表しました資料によると、2012年は、世界半導体市場統計(WSTS:World Semiconductor Trade Statistics)が定義した33の半導体製品分野(カテゴリ)の中で下記マイコンが成長を維持するとのこと。

・NAND型フラッシュメモリ⇒15%の成長
・無線通信向けロジックIC⇒15%の成長
・32ビットマイコン⇒15%の成長

上記三つのカテゴリは何れも2011年比15%の成長が見込まれています。

NAND型フラッシュメモリ市場は、ここ数年の間、最も高い成長を達成しています。これは、モバイル機器、とりわけスマートフォンやタブレット端末の市場が大きく成長しているため。SSD(Solid State Drive)の需要の高まりを受けて、NAND型フラッシュメモリ市場は2012年もそのメリットを享受し、成長するとみられています。

無線通信向けロジックICには、スマートフォンおよびタブレット端末向けのアプリケーションプロセッサなどが含まれ、ここも成長分野となるとのこと。

これらのマイコン市場で、ルネサスは、約30%のシェアを有し世界トップメーカーとなっています。

本日の記事は、ルネサスが得意分野のマイコンに経営資源を集中して勝ち残りを図るやり方について書いています。

収益の足を引っ張っていたシステムLSI事業の大幅な合理化を行います。システムLSIの主力工場をTSMCに売却するための交渉に入っているとのこと。

システムLSIは、かってルネサスの主力製品でしたが、顧客ごとのカスタム品に特化した結果、競合他社の汎用品との価格競争に負けて巨額の赤字に直面していました。

たびたび、日経などでシステムLSIの赤字脱却策について報じられていました。富士通やパナソニックなどもシステムLSI事業の赤字に直面しており、ルネサスと事業統合が話されていました。

システムLSIは、家電業界の液晶テレビと同じで完全な汎用品となっており、価格競争の状態に入っています。

仮に、ルネサス、富士通及びパナソニックの3社連合が出来たとしても、システムLSIの製品群を大幅に見直して、収益の上がらないカスタム品は撤退し、競争力のある汎用品で勝負することが必要です。

システムLSI事業に関しては、このような集中と選択が出来ない場合、全面撤退することも考える必要があります。

何れにせよ、ルネサスはシステムLSIを主力事業から切り離して、身軽になる必要があります。また、液晶テレビ用半導体事業も売却や撤退を考える必要があるとみます。

ルネサスが得意のマイコン事業に経営資源を集中させるやり方は合理的です。現在、約30%の世界シェアを持っていますが、今後は、マイコン専業メーカーとして当該シェアを倍増させるくらいの高い目標を持って行なう徹底さが重要です。

マイコン事業をさらに深化させて、世界の競合他社を寄せ付けない不動の地位を確保することが大事です。

大手企業といえども、幅広い製品群で勝負する時代ではなく、専業メーカーとして世界市場で勝ち残っていく必要があります。それが半導体や電機業界に求められています。

ルネサスは、迅速、且つ、徹底的な集中と選択を行って世界最強のマイコン専業メーカーとして、勝ち組になることを大いに期待します。

ルネサスが集中と選択の成功事例と一つなることを希望します。

よろしくお願いいたします。

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー GBM&A 山本 雅暁


nice!(0)  コメント(0)  トラックバック(0) 
共通テーマ:仕事
事業再生、集中と選択 ブログトップ