日経記事;『ソニー・ホンダ、Microsoftと提携 EVに生成AI搭載CES2024』に関する考察 [アライアンスから期待する効果]
皆様、
こんにちは。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー 山本 雅暁です。
1月9日付の日経新聞に、『ソニー・ホンダ、Microsoftと提携 EVに生成AI搭載CES2024』のタイトルで記事が掲載されました。
本日は、この記事に関して考えを述べます。
本記事の冒頭部分は、以下の通りです。
『ソニーグループとホンダの共同出資会社、ソニー・ホンダモビリティは8日、生成AI(人工知能)を使った対話型システムの開発で米マイクロソフトと提携すると発表した。ソニー・ホンダが開発中の電気自動車(EV)「AFEELA(アフィーラ)」に搭載する。。。』
ソニー・ホンダモビリティは、EVであるAFEELAを2025年に北米市場で販売する予定です。本日の記事は、AFEELAにマイクロソフトが開発・実用化した生成AIを導入して、対話型のシステムを搭載すると書かれています。
一般的に、アライアンス(事業連携)が成功するためには、参加企業や団体がすべて何らかの形でハッピーになる、つまり「Win/Win/Win。。」の状態になる必要があります。
今回のソニー・ホンダモビリティとマイクロソフトの、生成AIに関するアライアンス(事業連携)は、以下の価値を両社間でもつことになります。
1.両社の強みを補完する
ソニーは、カメラや音響などのハードウェア、映像や音声処理、AIなどのソフトウェア、エンタメコンテンツなどの分野で強みを持っています。一方、マイクロソフトは、クラウドコンピューティングや生成AIなどの分野で強みを持っています。両社が提携することで、それぞれの強みを補完し、対話型システムの開発を加速させることができます。
2.新たな価値を創造する
両社の提携によって、従来の車載システムでは実現できなかった、以下の新たな価値を創造できる可能性があります。
・自然な会話による車内操作
・ドライバーの状況や好みに合わせて最適化された情報提供
・車内エンタメの充実
・グローバル展開を加速する
両社は、ともにグローバル展開を進めています。今回の提携によって、両社が持つグローバルネットワークを活用し、対話型システムのグローバル展開を加速させることができます。
具体的には、以下の分野での発展が考えられます。
★より自然な会話が可能になる
マイクロソフトの生成AI技術を活用することで、車載システムとユーザーとの会話がより自然なものになる可能性があります。例えば、ユーザーの指示をより正確に理解したり、ユーザーの感情をよりよく理解したりすることが可能になります。
★ドライバーの安全運転を支援する
ソニーの映像や音響処理技術を活用することで、ドライバーの安全運転を支援する機能の開発が可能になる可能性があります。例えば、ドライバーの注意力を監視したり、周囲の状況を音声で伝えたりすることが可能になります。
★車内のエンタメを充実させる
ソニーのエンタメコンテンツの提供や、マイクロソフトのクラウドコンピューティング技術を活用することで、車内のエンタメを充実させる機能の開発が可能になる可能性があります。例えば、映画や音楽の配信、ゲームのプレイなどが可能になります。
マイクロソフトについては、自動運転機能付のEVに対話型の生成AIを搭載することで、新分野のデータをAIに学習させることができます。
生成AIに蓄積・学習されたデータは、上記新分野だけでなく、未知の新規需要獲得の可能性を高める効果が期待できます。
ソニーも、対話型生成AIを活用することで、AFEELAだけでなく、今後の自社新規ビジネス開拓の可能性が高くなります。
両社の提携は、AFEELAだけでなく、モビリティの未来を大きく変える可能性を秘めています。
このアライアンス(事業連携)から、どのような形で事業展開していくのとの視点から、今後の両社の動きに注目していきます。
よろしくお願いいたします。
グローバルビジネスマッチングアドバイザー GBM&A山本雅暁
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