2.覚書のポイント [各種契約行為のポイント]
2006年10月15日
今回は、前回に引き続き"覚書"のポイントについて述べます。
相手先との部品の共同設計を例にとって、以下の項目に関する覚書のポイントについて述べます。
(B)自社と相手先の役割分担 では、以下の事項についてお互いの考えを明確化して覚書に記述しておきます。
◆自社独自の作業
◆相手先独自の作業
◆共同で行う作業
相手先との共同設計作業を自社から積極的に提案した場合などは、この役割分担について、相手先をリードする形で会話を行い、双方が満足できるように共通理解をしっかりと取っておきます。
また、共同作業を進める途中で、役割分担について見直しを行う必要も出て来る場合もありますので、その事も例えば、"状況の変化により両社の役割分担の見直しを行う場合、双方は誠意をもって検討・対処する"などの表現で入れておきます。
次に、(C)当該部品の設計評価方法 についてのポイントについて述べます。
ここでは、相手先と、部品の共同設計のロードマップ(スケジュール)を検討・策定するとき、共同作業の成果を評価し、作業の進捗度、設計作業の方向性や方法などの確認を行うためのステップを設けます。
この共同作業の成果を評価するタイミングは、設計活動の途中と最終成果物が出たときになります。
この評価結果に基づいて、それまでの設計作業の成果や今後の作業の進め方の検討・確認を行ったり、最終成果物の確認を行いますので、この評価方法やその結果に基づく対応方法について覚書に盛り込みます。
設計途中での評価結果によっては、共同作業の方向性や、作業自体の存続について影響が出ますので、設計評価方法 について覚書の中に明確化・文書化しておくことが必要です。
最終成果物の評価結果に基づき、共同設計作業の成果が目標通りになったかどうか判断されますので、この評価方法についても双方の共通理解のもとに、明確化・文書化しておきます。
次回は、(D)設計コストの分担 以降の項目に関するポイントについて述べます。
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