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撤退シナリオの実行-その6;代替製品のメーカーとのOEM契約のポイント-その5 [事業撤退に関する課題と対応]

                                                                                2007年5月12日

今回も、前回に引き続き、OEM契約のことについて述べます。

今回は、先ず(6) 出荷条件 から述べます。

◆国内取引の場合、売り手は、買い手と合意した確定オーダーの条件に従って、個別契約が成立した当該製品を買い手が指定する納入場所に発送する。
この時に、当該製品にかかる対価、及び、それにかかる消費税及び地方消費税を記載した請求書を同封する。

◆海外取引の場合、一般的に以下のような取引条件となります。

・売り手は、買い手と合意した確定オーダーの条件に従って、個別契約が成立した当該製品を双方で合意した納入予定に従い、___港から船積みされる。

・売り手と買い手間の全ての船積みに付いての納入条件は、国際商工会議所の最新インコタームズで定義されたFOB___とする。
また、売り手は買い手により特定された他の納入条件での注文も引受けることに合意する。

・売り手は商品出荷後、直ちに速達郵便にて、インボイス、パッキングリスト、B/Lの譲渡不能の書類1セットを買い手に送付する。

・ここでのポイントは、出荷に遅れが発生した場合の処置をきちんと決めておく事です。

例えば、以下のような設定の仕方があります。

“売り手が買い手への納入指定日より30日以上納期を遅延させた場合、買い手は約定損害賠償として商品価格の10%を値引として受取る。
もし売り手の納入遅延により買い手が被った損失及び損害が上記10%を超えたことを買い手が証明することができる場合には、売り手は買い手の要求によりその損失及び損害も補償する。”

◆梱包

売り手は輸送に耐えうる適切に梱包された商品を納入する。売り手は本契約又は個別の供給・購入契約に定められた納入条件の如何に関わらず、不適切な梱包に起因する損害に対し責任を負う。


次に、(7) 検査 について説明します。
一般に次のような規定になります。

◆買い手は、製品の受領後30日以内に、製品の型版、数量及び外観を検査し、製品が受け入れ検査に合格した場合には、売り手に対し合格通知を交付する。

◆受け入れ検査の結果、品違い、数量過不足、又は外観不良があることが判明した場合、買い手は、その旨の検査結果を記載した書面を添えて売り手に通知する。

◆当該30日以内に、買い手に納入した製品が当該検査で不合格となった旨の書面による通知が買い手から売り手に対してなされない場合、当該期間に満了時かかる製品は検査に合格したものとする。

◆売り手が納入した製品が受け入れ検査の結果不合格となった場合、買い手は当該不合格品を売り手指定の場所に返送する。
売り手は当該不合格品を受領後、別途合意した期間内に代替品を納入する等必要な措置を講じる。

                      

今回はここまでとします。

次回は、(8) 所有権 などについて述べます。

 
今回の記事について、ご関心或いはご質問がある方は、私まで下記アドレスにeメールにてご連絡下さい。

 bzsupmy@nna.so-net.ne.jp

私は、すぐにはご回答出来ない場合もありますが、24時間以内にはご連絡します。

よろしく御願いします。

以上、


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