M&A 賢者の意思決定ー成功企業に学ぶ4つの基本原則 [ビジネス書紹介]
2007年5月13日
こんにちは。
きょうは、経営コンサルタントの立場から、ビジネス書を紹介させて頂きます。
今回紹介させて頂く本は、以下のものです。
◆『M&A 賢者の意思決定 成功企業に学ぶ4つの基本原則』
著者:デイビッド・ハーディング、サム・ロビッド
発行所:ダイヤモンド社
2007年5月1日から、いわゆる、“三角合併”が解禁になったことや、ヘッジファンド、投資機関を含む金融機関が投資手段として積極的に日本で展開し始めたことを受けて、“M&A”が日常的に新聞記事やテレビニュースで取り上げられています。
M&Aの手続き・方法論について書かれた書籍や、一部極端なM&A賛美論などの書籍が多く出されています。
この中で、今回紹介する本は、これらの書籍とは一線を画したものであると思います。
M&Aだけでなく、事業計画の作成、新規事業の立ち上げ、事業連携、事業撤退、事業承継などを経営活動の中で考えたり、実行しようとしている方に、お勧めできる本です。
M&Aは、経営者或いは経営幹部が自社の経営力を短期間に向上させることが出来る経営戦略の選択肢の1つです。
M&Aは、言わば企業間の結婚みたいなものですから、M&Aを仕掛ける経営者が、明確な意思・目的を持って、その成果を強烈に意識しながら行わないと、多くの場合失敗します。しかも、一旦結婚すると、ヒト、コストが絡みますので簡単に“離婚”出来ません。
一部のレポートでは、M&Aの成功率は、20%以下であるとも言われています。
私の経験でも同じような成功率であると実感しています。
『M&A 賢者の意思決定 成功企業に学ぶ4つの基本原則』では、この低い成功率を高めるために、経営者が取るべき4つの基本原則を述べています。
それらは、
「買収のターゲット企業を正確に選ぶ」
「投資テーマに合致した買収案件を締結する」
「統合全体の中で真の必要性を見極め、優先順に行う」
「想定外の問題に迅速に対応する」
という4つの段階的意思決定と言っています。
これらの原則を実例を紹介しながら、具体的にキーポイントを説明しており、私は大変わかり易く書かれていると思います。
これらの4つの基本原則の考えは、M&Aだけでなく、事業計画の作成、新規事業の立ち上げ、事業連携、事業撤退、事業承継などを経営活動の中で考えて行く時に応用出来ると思います。
ご興味がある方は、是非読まれることをお勧めします。
◆著書の詳細は、以下の通りです。
以上、
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