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アジア展開を行う上でのM&A/アライアンスの手段選択に関する考察 [アライアンスとM&A]

                                                    2010年7月2日

皆様、

おはようございます。
グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁です。

7月2日付の日経新聞に『対アジア企業、M&A件数9割増 1~6月73件』のタイトルで記事が掲載されていました。

主な内容は以下の通りです。

『日本企業によるアジア企業を対象にしたM&A(合併・買収)が急増している。今年1~6月の件数は前年同期比で9割増の73件と、3年半ぶりの高水準となった。日本国内でのM&Aが減少したため、全体の件数は低調だったが、その中で成長市場であるアジアへの進出を急ぐ動きはむしろ強まっている。

M&A助言のレコフ(東京・千代田)によると、海外企業に対するM&A(出資を含む)は前年同期比28%増の176件だった。地域別で見るとアジアが92%増で、北米(14%増)や欧州(6%減)を大きく上回った。

日立建機は3月、225億円を投じてインド・タタ自動車グループとの合弁会社への出資比率を4割から6割に引き上げ、子会社にした。同業のコマツも4月にタイの建設機械などの販売代理店に4割出資した。

内需企業もM&Aによるアジア展開に積極的だ。日本製紙グループ本社は6月、中国の段ボール原紙大手、理文造紙公司(L&M)に12%を出資した。大手保険会社やメガバンクによるアジア企業への出資も目立つ。

海外企業による日本企業のM&Aもアジアが5割超となり買い手としての存在感も高まっている。』


現在多くの企業は、アジア市場とのビジネスで売上・利益を確保しています。
しかも、アジア市場はここ当分伸びる事が見込まれており、アジア企業との結びつきは更に加速する事になると考えています。

アジア企業との結びつきを迅速に高め、かつ、自社内に必要な機能・インフラを取り込むには、M&Aが有効な選択肢です。
今までは、一般的な傾向として日本企業はM&Aに慎重であり、特に海外企業との合併・買収に積極的ではありませんでした。

その傾向に変化が見られ始めたのは、欧米企業がアジア市場での事業展開に積極的にM&Aを多用し、急速に進化しており、日本企業も対抗上迅速な手段で事業展開を図る必要に迫られているからと考えます。


確かにM&Aは迅速な結果が得られる有効な手段ですが、組織の融和に失敗すると効果は半減どころかマイナスになる事が多いので、実施する時は慎重に検討し、M&A後の経営のあり方をしっかりと想定して行う事が肝要です。

他社が行ったから、自社も行わないと取り残されると考えて安易に考えて実行するととんでもないやけどをおう事があります。

何時もブログやコラムで言っていますが、M&A以外の選択肢としてアライアンス(連携)もあります。
迅速さは、M&Aより劣りますが、柔軟性があり、経営環境の変化に合わせて進化させていく事が可能です。

自社にとってどちらがより有効な方法か、良く検討して決める事をお勧めします。
決定したら、どちらの方法も迅速に動く事が必要です。


例えば、自社の経営のやり方を見直して、アジアに展開する子会社や関連会社の経営幹部に現地人を積極的に採用していく方法を考えている企業は、M&Aを積極的に活用して迅速な事業展開を行なえる可能性が高いと思います。

よろしくお願いいたします。
以上、

グローバル・ビジネスマッチング・アドバイザー 山本 雅暁


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